【韓国映画】『工作』/「ムービートークライブ」トークまとめ/ファン・ジョンミン

韓国映画「工作」のプロモーションの時のムービートークライブの際の
撮影ビハインドトークをまとめてみました。

映画「工作」のご紹介記事はこちら

【韓国映画】「工作」あらすじ、見どころ/ファン・ジョンミン、イ・ソンミン
ファン・ジョンミンさんの出演映画を紹介しています。(こちらではネタバレ感想はなしの紹介です)韓国でのポスター、スチール...

ちなみにムービートークの動画はこちらです。

https://www.vlive.tv/video/80005

「工作」の企画、俳優について

ユン・ジョンビン監督のトーク部分です。
チョ・ジヌンさん、イ・ソンミンさんはこれまでもユン・ジョンビン監督の作品に出演されていて、
監督からの信頼も厚い方々です。
ファン・ジョンミンさんは監督の作品に出るのは初めてですね。
今年、ネットフリックスで公開予定のユン・ジョンビン監督のドラマ(「スリナム(仮)」)に、
ファン・ジョンミンさんは再び出演されています。

「工作」について(ユン・ジョンビン監督)

実話を基にしたスパイ映画です。
私が以前、80年代当時の安企部に関する映画を準備してるところ
偶然に黒金星というスパイの存在を知ることになり、
それを取材する過程で、私もとても驚いて、
「こんなことが韓国であったというのか、本当に?
私たちの国の諜報機関がこんな…ものすごいことをするものだなあ。
ネットの書き込み(うわさ)だけじゃなかったんだなあ」と思い、
そんなことを考えながら、好奇心から始まったプロジェクトです。

俳優たちの共演について(ユン・ジョンビン監督)

イ・ソンミンさんや、チョ・ジヌンさんのような場合、
これまでも映画をご一緒していて、100%信頼があったんですが、
ジョンミンさんとは実は監督と俳優としては初めてご一緒したんです。
以前からとても好きな俳優で、必ず一緒にやってみたいと思っていたんですが、
今回一緒にやって、本当にファン・ジョンミンという俳優のすごさというか、
これだからこそファン・ジョンミンなんだなあ、と思い、
本当にすごいなあ、とそう思いました。

演じた役柄について

ファン・ジョンミンさんの役どころは一人二役的な役どころであり、
相手を騙しながらも、その内面を観客にも伝えなければならない、という複雑な役どころでした。
また、イ・ソンミンさんのリ・ミョンウンの演技もとても評価が高く、
数々の賞レースで主演男優賞を受賞しました。

黒金星役について(ファン・ジョンミンさん)

俳優として、とても挑戦してみたい人物、そんな役でした。
なぜなら、黒金星…暗号名を持った黒金星でいる時と、
その次に、パク・ソギョンでいる時を正確にちゃんと区別して表現しなければならないので、
ある意味、私にとっては一人二役をすることができるという
また違った面白さを感じることができました。
そのためたくさんの悩みもあり、
もちろん、それが私にとっては、いい意味にもなりますが、
うまくできなければ、害にもなりうるものだから…
だから、挑戦なんですよ。

一人二役のような役どころについて(ファン・ジョンミンさん)

話し方から、
黒金星…北での私を工作員として感じず、
一般の実業家として感じさせるようにしようとすれば、
正確にその人物が、実業家としての、
例えば、姿でも…その話し方とか、表現とか、
そのようなものを変えなければなりません。
慶尚道言葉はうまくできるので、
普段はずっと慶尚道方言を使う慶尚道の実業家で、
パク・ソギョンである時は標準語を使うよう、使い分けました。

リ・ミョンウン役について(イ・ソンミンさん)

私は、劇中で、北朝鮮の人間です。
影の実力者勢力でもあります。
中国に住みながら、北朝鮮の外貨を稼いで持っていく役割している、
外貨稼ぎに責任を負っている人間ですね。
だから、中国とか、こちらで事業をして北朝鮮と交流を持とうとするなら
必ず私を通さないといけないという役割で、
黒金星が、私に会うために最初に工作をたくさん繰り広げ、
話し方を変えて、そのようにして来るんですが、
(彼の正体など)すべて分かっていました。

北朝鮮の方言について(イ・ソンミンさん

(MCから北朝鮮の方言が他の作品と違って重厚だった、という質問に対して)

監督が特に重点を置かれたたのは、方言に…
正確な…声を作ることや抑揚、
そういうことよりは、正確に伝えることにより気を使うよう仰っていて、
ちょっと違うかもしれないですが、
私がたくさんの資料を見た中では、
ピョンヤンの人たちは、方言がひどくない方々もいたんですよ。
だから、むしろ正確に伝えることに気を使う方が、
かえって、より賢い方法ではないか、と思って、
そのように練習をしたんです。

チェ・ハクソン役について(チョ・ジヌンさん)

(MCからのセリフに力がありましたね、という質問に対して)

イ・ソンミンさんにも監督がそのように仰ってたそうなんですが、
実はこの「伝達」ということ自体が、
本人が持つキャラクター表現するのに一番重要なポイントでもあります。
キャラクターをちゃんと伝えられてこそ進行していく状況でも、
淡々と流れて行ってしまうこともありうるので、
その点が難しかったといえば、難しかったです。
私にはとても難しかったです。簡単ではありませんでした。

「口腔アクション」について

「工作」はスパイ映画ではありますが、
普通のスパイ映画とは違い、ほとんどアクションシーンがありません。
その代わり、緊迫したセリフのやり取りが素晴らしく、
それを「口腔アクション」と言っていました。
本当に、セリフが難しく(もちろん内容ということではなく、表現がということです)
演技力にも定評がある俳優たちがこぞって苦労されている様子が印象的でした。

口腔アクションについて(ファン・ジョンミンさん)

セリフの量が多かったです。
セリフ量も既存の映画より多くて、
また、安企部のアジトで言うセリフは
非常に事務的で…固いセリフで。
次に、事業家としての慶尚道なまりを話している場面では、
心の中で、相手をだましているんです。
そして、そのだますセリフの中には、
私は事業家です、とだましながらも、
その中ではまた…安企部の黒金星である部分があり、
それが重なる部分もあるので、
それがとても難しかったですが、
また、とてもとても面白かったです。

口腔アクションについて(イ・ソンミンさん)

ファン・ジョンミンさんが、
あるシーンを撮影する前に1週間前から台本のディテールをすべて暗記してました。
特に、1週間前からひと文字ひと文字までも集中的にやったそうです。

そうしたら、そのセリフのシーンで、セリフを話すんですが、
例えば、別の方向を撮って、また他の人の方を撮って…
それから、私たちの順番が来て…私たちがやらなければならない時には
間違いなくNGになるんです。

なぜこうなるのか、私も分からないし、ジョンミンさんも分からないし。
そうしたら、ジョンミンさんが、
「ヒョン、俺、これ1週間前から全部覚えたのに…」
って言うんです。

セリフを消化する、そういう問題ではなく、
暗記するという問題でもありません。
それをどのぐらい正確に、
監督が意図する通り、または俳優が考えている通り表現する、
これがとても緻密な部分なので、
これはただ暗記すればよいという問題ではないので
すべての呼吸を合わせないと表現することができないんですが、
それがうまくいかなくて、ジョンミンさんはとても苦労していました。

口腔アクションについて(チョ・ジヌンさん)

みんなシェイクスピアみたいだと感じたんでしょうが、
シェイクスピアがどうして胸に響くか、
それはセリフのリズムと呼吸が全部合わないとダメだからです。

でも、明らかなことは、監督がNGだと言う前に
セリフを読みながら、今回のテイク、今回のカットで
自分はNGだということが、自分で分かるんです。
ええ、まるで投手がボールを投げる時、
ホームランを打たれることが分かっているように。
すでに分かるんです。
これは、リズムとテンポが崩れたので
もう一度やらないとならない、と。
非常につらかったですよ。
しかし、このカットが終わったら、まるで本当に何かひとつを超えたような、
そんな風になって、
そのような密度感と緊張感が明らかにあったと思い、
演技をする時、興味津々でやりました。

リアルな北朝鮮の描写について

北朝鮮のシーンはセットを組んで撮ったようなのですが、
本当に北朝鮮でロケをしたのではないかと思うほど、
リアルな北朝鮮のシーンになっていました。
本当にお金がかかっていたんですね💦

リアルな北朝鮮の描写について(ユン・ジョンビン監督)

大部分の作品では、
北側から韓国に来る北の工作員の話がたくさん扱われて、
北朝鮮に侵入した南側のスパイの話は一度も扱われたことがなかったんです。
私の考える一つの理由が、お金がたくさんかかってできないだろう、ということです。
なぜなら、北朝鮮を再現しなければならないので。

シナリオを書く時は、考えることができませんでした。
これはみながやらなかったので、やらなければとだけ考えて、
実際にシナリオを書いたんですが、
どうしてみなやらないのか?と、考えてみると、
お金がたくさんかかるので、やらないんです。
だから、私がこれはしまったと思いながら、
この簡単なことをどうして分からなかったのか、と。

だから私たちは、PDから始まって、美術監督、撮影監督、
たくさん苦労したんですよ。
どうして、このようなものを書いて苦労させるのか、どうするのか。
韓国の人は、みんな北朝鮮がどんな風だか知っているけれど、
何とか偽物でやれないか、と私もたくさん悩んだんですよ。

リアルな北朝鮮の描写について(イ・ソンミンさん)

いつも、とてもとても驚きました。
まずは、私たちがよく使う空間とは違います。
食堂とか、集まりがある場所、
そのような空間が、スケールがあまりにも大きくて、雄大なので、
私たちが考える「ただ食堂で会う」というのが、
そこに行ったら、何かの大講堂のようなところが食堂だったんです。

また、私たちが北朝鮮の住民が住む、そういうところを初めて案内されて行ったんですが、
車に乗って現場に行くんですが、
入口から「えっ!えっ!えっ!」という声が出るぐらい
完全に「これは何だ?何だ?えっ!」と言うぐらい
本当に北朝鮮に来たような感じがして、
一体、この場所をどのように作ったのか、どのように構想したのか、
今さっき、ここで見せて下さった写真2枚が、
全部セットとして作られたものなんです。
実際にある空間ではなく、監督がお金をたくさんかけて作ったものなんです。

だから、私たちの方言の指導をしてくださった方も
初めてその北朝鮮の「闇市」というところを撮影した時
あまりにもリアルで、ずっと興奮しながら歩いていましたよ。
その人は、当時、北朝鮮で残酷な様子を当時見たんですけど。
映画で再現されたものがとても似ていて、
ずっと興奮して歩いていましたよ。

トレンチコートなど当時の衣装について

「工作」は北朝鮮のセットもさることながら、
舞台や小道具などディテールにもこだわった映画でもありました。
黒金星とチェ・ハクソンの着ていたトレンチコートも90年代のスタイルのものだそうです。
また、北朝鮮軍人の軍服や北朝鮮の衣装などにもこだわりが詰まっているようです。

北朝鮮の軍服について(チュ・ジフンさん)

あれはウールのコートだったんですが、
私たちは1月から7月まで撮影したんですよ。
でも、とても良い素材を使ってもらったので、
あせもが全身にできて、蕁麻疹が出るぐらいでした。
だから、大変でしたよ。
冬を表現しなければならないので…
さっき制作記を見ても、クローズアップが多い映画なんですが、
汗がだらだら出るので、これはどうしようもできなかったんですよ。
ベビーパウダーをつけて撮影しました。

そして、軍服には皮でできた紐があります。
銃を入れるんです。
それなので、撮影が中断すれば
とても暑いなら、軍服を脱ぐべきじゃなんですけど、
その紐のせいで脱ぐことができなかったんです。

トレンチコートについて(チョ・ジヌンさん)

衣装のトレンチコートにパットがたくさん入っていて、
より大きく見えるようになっていました。

私の父親もあのような服は着ていなかったので、
だから困惑したんですが、
私が着たそのコートの中に、
ユン・ジョンビン監督のお父さんが実際に来ていたコートが…
その当時、その当時着ていたものがあって、
その時代に着ていた服が思い出されるんですが、
本当に当時の香りがよく出ているそんな衣装だったので、
印象的でしたよ。

後半の略語クイズ

後半の略語クイズはこちらの記事に書きおこしがあります。
映画の話とは関係ありませんが、
俳優さんたちの素顔が見られて、大変面白いので、ぜひご覧ください。

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