【韓国映画】ファン・ジョンミン出演おすすめ代表映画5本

 韓国を代表する俳優ファン・ジョンミンさん

ファン・ジョンミンさんは韓国を代表する俳優さんです。
そんな俳優ファン・ジョンミンを代表する作品を5本紹介したいと思います。

韓国でも演技の上手さはもちろんのこと、「信じて見る俳優」と言われ、ヒットが約束された俳優と見なされています。
主演作品の観客動員数が1億人を超えた俳優3人のうちの一人でもありますね。

出演作は40本近くあり、数々のヒット作がありますので、おすすめ5本に絞るのはとても難しかったのですが、代表作と言われるもの5本はこちらです。

 ファン・ジョンミンおすすめ代表映画5本

「ベテラン(베테랑)」/ファン・ジョンミン、ユ・アイン

2015年公開
熱血刑事と財閥御曹司の対決を描いた痛快アクション映画

あらすじ
ソ・ドチョル(ファン・ジョンミン)は、正義感溢れるが破天荒な広域捜査隊のベテラン刑事。財閥に対し抗議していた友人のトラック運転手が、シンジン財閥の建物の非常階段から謎の飛び降り自殺をする。
ドチョルはその自殺未遂を不審に思い、直前に会っていた財閥御曹司のチョ・テオ(ユ・アイン)が怪しいとにらみ、調査を始めるのだった。

誰にでも自信をもっておすすめできる楽しい映画ですので、まずは「ベテラン」
ストーリーは財閥御曹司の悪行を、刑事たちが暴くという内容になっており、いわゆる勧善懲悪ストーリー。
もちろん、こういうお話はよくある話ではありますが、やはり鉄板の面白さがありますよね。

さらに、この映画が特に魅力的なのは、
主人公側の広域捜査隊の刑事たちのキャラクター、
それから、悪役側の御曹司のキャラクター、
これらがとてもよく描かれていて、見ている人を引き込む魅力があります。

主人公のドチョルは正義感はありますが、破天荒ではちゃめちゃ刑事。
そんなドチョルと広域捜査隊の面々のキャラクターが導入部から魅力的に描かれており、
同時並行的に、悪役の御曹司のいかにも憎らしい様子もうまく描かれていて、
そんな二人がある事件をきっけけにぶつかるわけですから、
単なる善悪の対決にとどまらず、濃いキャラ対決みたいな展開なのが、何といっても魅力です。
両者の脇を固めるのは、オ・ダルスさんやユ・ヘジンさんといったこれまた韓国映画界きっての濃いい脇役陣。

とにかく見ててすっきり、見たあともとても気持ちのよい作品です。
何となく勧善懲悪、財閥ものというと、倍返しだ~的なやり返しやら、復讐やら、
ちょっとどろどろとしたねちねちとした要素もあったりするんですけど、
この映画は、コメディ要素と、何といってもドチョルのあっけらかんとしたキャラクターが見る者を明るく楽しくしてくれます。

「新しき世界(신세계)」/ファン・ジョンミン、イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク

2013年公開
ブロマンスという言葉を知らしめた韓国ノワールの傑作

あらすじ

犯罪組織ゴールドムーンのナンバー2チョン・チョン(ファン・ジョンミン)の部下であるイ・ジャソン(イ・ジョンジェ)は、実は8年の長きにわたる潜入捜査を続ける警察官だった。しかし、長い月日の中で兄貴分のチョン・チョンとは実の兄弟のような関係になっていた。
ある日、ゴールドムーンの会長の予期せぬ急死により、二人のナンバー2、チョン・チョンとイ・ジュング(パク・ソンウン)による後継者争いが勃発する。警察カン課長(チェ・ミンシク)はこの争いを利用し新たな秩序を築こうと、「新世界プロジェクト」と名付けた作戦をスタートさせる。

個人的にはこの映画を一番のおすすめにあげたかったぐらいの
韓国でもファン・ジョンミンさんの代表作中の代表作。
ファン・ジョンミンさんといえば、この映画の中の名セリフ「ブラザー」「トロワ~」が一番に思いだされるぐらいです。
ただ、残念なことに暴力描写や残酷描写も一定程度あり、
韓国では청불(青少年観覧不可)の作品として公開されていますので、
やはりそういうのが苦手という方はいらっしゃると思い、二番目にしました。

内容はノワール映画ですが、本当にエンターテイメントとしてレベルが高い作品です。
暴力団のボスの予期せぬ死によって引き起こされる、
ナンバー2同士の争いと、それを利用し新たな秩序を築こうとする警察の「新世界プロジェクト」
そして、そこに潜入捜査官として長年組織に潜り込んでいる主人公の存在。
それぞれが引くに引けない泥沼を突き進んでいく展開は
あまりにもひりひりとし、登場人物たちの心理描写、展開される過激な暴力、
先の分からぬ展開もすべてに引き込まれてしまいます。

特に、その中でも、ファン・ジョンミンさん演じるチョン・チョンというキャラクターの魅力は特筆すべきものがあると思います。
空港にサングラス、白いスーツにスリッパ姿の初登場シーンもインパクト大ですが、
子供がそのまま大人になったような屈託のなさ、率直さ、情の深さ、
まったく善悪正反対ですが、「ベテラン」のドチョルにも通じる
悪ガキがそのまま大人になったような、口は悪いけど、なんか憎めないーーー
チョン・チョンという人間の持つカリスマ性がこの映画のひとつのキーにもなっています。
(そこは見てのお楽しみです😊)

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「国際市場で逢いましょう(국제시장)」/ファン・ジョンミン、オ・ダルス

2015年公開
朝鮮戦争、ベトナム戦争等、激動の時代を家族のために生きた平凡な男の生涯

あらすじ
朝鮮戦争中、朝鮮北部の興南から南へ逃げようとしていたドクスの家族は、戦火の混乱で末妹と離れ離れになってしまう。妹を探しにいった父ともそのまま生き別れとなり、母と弟妹とともに釜山へと渡ったドクスは、国際市場にある叔母の店に身をよせる。
成長し家計を支えるようになったドクス(ファン・ジョンミン)だったが、弟の学費のために親友のダルグ(オ・ダルス)と共に西ドイツに出稼ぎに出るなど、家族のために懸命に働くのだった。

この映画もファン・ジョンミンさんの代表作中の代表作です。
朝鮮戦争に翻弄された一家の姿がとても感動的で、印象に残りますね。
日本でも戦争で苦労した世代と戦後の若い世代はこんな感じなのかなあと思わず想像できちゃうような映画です。
でも、この映画の素敵なところは、
今の世代は、昔の人の苦労も知らないでーーーというような押しつけがましさがないということです。
むしろ、苦労したはずのドクスとその家族の姿が淡々と描かれていて、
主人公の被害者意識的な不幸自慢的なものはまったく感じません。
頑固であるが、さっぱりした、キョンサンド気質な主人公のキャラクターがとてもよく生きてますよね。
その上、ちょっととぼけたひょうひょうとした主人公はとても好感が持てます。
ジョンミンさんご本人もどこからどう見てもキョンサンド気質な方なので、本当にはまり役でした。

また、韓国の家族における父という存在がどういうものか、
生き別れた父との関係、父の代わりに母や弟妹を守ろうとする主人公の姿、
やがて平和な時代になり子供たちが成長し、父の役割を静かに終えるーーー
主人公の辛い生涯をえがきながら、明るく楽しくたくましい一家の姿が印象的な映画です。

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「ユア・マイ・サンシャイン(너는 내 운명)」/ファン・ジョンミン、チョン・ドヨン

2005年公開
一人の女性をただひたすらに愛し続ける善良な男の実話を基にしたラブストーリー

あらすじ
田舎の牧場で働く、母と二人暮らしの独身男性ソクチュン(ファン・ジョンミン)は、近所の喫茶店にやってきたウナ(チョン・ドヨン)に一目ぼれする。
しかし、実はウナは売春婦であり、最初はソクチュンも体が目当てだと思っていたのだが、やがてソクチュンの真心に惹かれ結婚する。幸せに暮らす二人だったが、ウナの前に前の夫が現れ、ウナはソクチュンの前から黙って姿を消してしまう。

個人的には、恋愛映画が苦手なので、この映画も自分の好みからは少し外れていますが、
やはり代表作としておすすめしないといけない映画です。
何といっても、この映画によりファン・ジョンミンという役者が世間に知られるようになった作品であり、この映画により、ファン・ジョンミンさん初めての主演男優賞を受賞しました。
その青龍映画賞での受賞のスピーチは、「食膳所感」と呼ばれており、
韓国の人たちに大きな感動を与えただけでなく、
韓国の人がファン・ジョンミンさんと言ってまず思いつくのが、
チョン・チョンの名台詞とこのスピーチと思われるほど、有名なスピーチでもあります。

ファン・ジョンミンさん自身も、この映画について語っていますが、
とにかく内容は少し古臭い感じのベタな恋愛映画です。
しかも、ジョンミンさん演じるソクチュンは、ちょっと嘘くさいと言ってもいいぐらいの善良で純朴な人物で、ジョンミンさんも最初どう演じるべきか悩まれたとのこと。
結論から言えば、ファン・ジョンミンさん、チョン・ドヨンさんの圧倒的な演技力で押し切ることで
純なラブストーリーを成立させてしまったような映画です。

もちろん、内容は二人の純愛物語ですが、
そこには田舎の若者の問題や、DV、売春、エイズといった重いテーマも織り込まれており、
決して見ててうっとりできるようなラブストーリーではありません。
それでも、二人の純愛物語に心奪われずにいられない、そんな映画です。

ちなみにスピーチ「食膳所感」については、プロフィール記事をご覧ください

韓国俳優ファン・ジョンミンさんプロフィール
韓国の俳優ファン・ジョンミンさんのプロフィールをまとめています。ソウル芸術大学の出身、演劇からのキャリアスタート、その...

「工作(공작)」/ファン・ジョンミン、イ・ソンミン、チョ・ジヌン

2018年公開
北朝鮮へ潜入した韓国の工作員の実話をベースにしたスパイ映画

あらすじ
1990年代前半、韓国の軍人パク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は、国家安全企画部のチェ・ハクソン室長(チョ・ジヌン)の命により、コードネーム「黒金星」という工作員として北朝鮮の核開発の実態を探っていた。韓国の事業家に扮し、北京で工作を続けるパクは、北朝鮮の対外交渉を担う高官リ・ミョンウン(イ・ソンミン)の信頼を得ることに成功し、ついには平壌へ行き、キム・ジョンイルに会う機会を得る。

最後の1作品はとても迷いましたが、
自分がファンになって初めてリアルタイムで見た映画であり、
日本でもとても評判がよかった映画ですので、「工作」を5本目に入れました。

実話をベースにしたスパイ映画ですが、とてにかくストーリーが面白く、
最初から最後まで半端ない緊張感があり、展開に引き込まれます。
ただのエンターテイメントではなく、韓国映画らしい、
国や政治、権力に振り回されて翻弄されていく主人公たちの姿や
社会性もしっかり盛り込まれています。

そして、何といっても、韓国映画界屈指の演技力を誇るお二人、
ファン・ジョンミンさんとイ・ソンミンさんがW主演されており、
この二人の演技対決が本当に息をのむほどの素晴らしさです。
本来の姿を隠し、スパイとしてキョンサンド訛りの豪快な実業家を装うファン・ジョンミンさんの演じ分け、
北朝鮮の高官として最後まで心の内を悟らせないイ・ソンミンさんの演技。
そして、それぞれが持つそれぞれの国を思う信念。
国を思うとは何か、国とは何か、信念とは何かーーー
国を越えた普遍的な価値観を感じさせてくれる映画です。

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