【韓国映画】「新しき世界」撮影ビハインド③/ポッドキャスト「シネマウンテン」/ファン・ジョンミン

昨年公開された映画「人質」のプロモーション時に
ファン・ジョンミンさんが出演されたポッドキャスト「シネマウンテン」の紹介です。

たくさんの映画の名場面について語られていますので、
4回に分けた3回目になります。

ポッドキャスト「シネマウンテン」の説明は1回目の記事に書いておりますので
そちらをご覧ください。
ちなみに1回目はこちら

【韓国映画】「新しき世界」撮影ビハインド①/ポッドキャスト「シネマウンテン」/ファン・ジョンミン
昨年公開された映画「人質」のプロモーション時にファン・ジョンミンさんが出演されたポッドキャスト「シネマウンテン」の紹介...

ちなみに、映画「新しき世界」のビハインド話を語っている「文明特急」の記事はこちらになります。
あわせてご覧ください〜

【韓国映画】「文明特急」インタビュー①韓国映画「新しき世界」ビハインド、撮影裏話他/新作映画「人質」プロモーション/ファン・ジョンミン
新作映画「人質」のプロモーションでファン・ジョンミンさんがYouTubeの有名チャンネル「文明特急」に出演されました。...

名場面4:駐車場でのイ・ジュングとのシーン

次に選ばれた名場面は
チョンチョンとジャソンたちが駐車場を歩いていると
イ・ジュングの車が突っ込んでくるというシーンです。
イ・ジュングが「驚いたか?」とからかう名シーンですね。

ここでは、チョンチョンとイ・ジュングの対比、
そしてジャソンと3者3様のキャラのアンサンブルが
ひとつのシーンの中に上手に表現されているのが非常にうまいとのこと。

スマートでウィスキーをたしなむようなヤクザであるイ・ジュングに対し、
ジュングの冗談に驚く様子がダサかったり、
その後部下であるジャソンに率直に礼を言ったりするチョンチョン。
このエピソードのあたりで、
チョンチョンというキャラクターが乱暴だけど、情のある義理堅い人物なんだと分かり、
観客たちが愛情を覚え始める、
そういうシーンでもある、とのことでした。

ファン・ジョンミンさんがアドリブで言った
「붕가붕가(プンガプンガ)」なんですが、
調べると「セックスをする時に腰を激しく動かすしぐさ」を表現する言葉だそうです。
映画字幕では女とやりに行こうぜ、ぐらいな字幕になっていたような…
覚えても使えない言葉ですね💦

名場面5:インチョン倉庫シーン(その1)

ついに警察のスパイである裏切り者が分かったと言われ
ジャソンが呼び出されるインチョンの倉庫シーン。
映画を見ていた人たちは、このシーンだけはみんなジャソンの心境になったはず、
とチャン・ハンジュン監督が言う名シーンですね。

このシーン、ハンジュン監督ベタぼめでした。
サスペンスの極致、アンダーカバー映画の中でもナンバーワンのシーンだと。

その前の、田舎くさく気さくで、部下たちにも情のあるチョンチョンの姿とは
打って変わったまったく違うチョンチョン。
ファン・ジョンミンさんは、
「蛇みたいな感じを出すように演じた」と言っていましたが、
本当にこのシーンのチョンチョンはこれまでとまったく違う
鋭く残忍な姿を見せています。

ハンジュン監督曰く、
「この人何か知っているな」と感じさせると同時に、
「一体どこまで知っているんだ?」と思わせるチョンチョンの姿が
まさしくこのドラマを作り上げるサスペンスになっている、とのこと。
そして、このシーンがあってこそ、
ソンムの裏切りがより大きく観客に伝わるようになっている、とのことでした。

誰もが、囲碁の先生を殺した後、
チョンチョンが、
ジャソンに対し「お前もグルだったんだな」と言うと思っていた、
それがお約束の展開のはずなのに…

こうしてあらためて解説されると、このシーンは本当に
よく練られたシーンなんですよね。
見ている時は、完全にジャソンの心境になって
心臓バクバクしているんですけど、
その観客心理を見事に操るようなシナリオ、演技、すべてが完璧なシーンになっています。

エピソードに出てくる
ファン・ジョンミンさんのソンムに対するアドリブ。
「ソンム、アウストラロピテクス」
ソンムの顔がアウストラロピテクス猿人にちょっと似ていることから
からかって言ったアドリブだそうで、
私はまったく記憶になかったのですが、
映画を確認したら、イ・ジュングとのシーンがある駐車場に降りていく
エレベーターの中でチョンチョンが言っているのは分かりました
日本語字幕では「ソンム、大バカ野郎」になっていて、
ジョンミンさんのせっかくのアドリブ、
日本では日の目を見ることはありませんでしたね💦

名場面5:インチョン倉庫シーン(その2)

この倉庫のシーンの話は長かったので、字幕動画も2つに分けました。

特に面白かったのは、
ソンムを殺した後、チョンチョンがジャソンの方に近づいて、
顔を合わせるシーン、
このシーンもシナリオにはなかったそうです。

この時の二人の顔がすばらしく、
ファン・ジョンミンさん曰く、
この時の二人の顔が一番の白眉だと思う、とのこと。

そして、チャン・ハンジュン監督の
「同じ空間でまるで異なる感情を抱く二人、
だけど、分かってみれば本当は同じ気持ちだった」
という感想が〜
うまく説明できないんですが、うわ本当にそう!って思ってしまいました。
(ウニさん、ジョンミンさんもめちゃくちゃうなずいてました💦)
裏切り者として絶体絶命の窮地に立つ人と、追い詰めている人、
そういう二人のはずが
実はチョンチョンもまた、この時すでにジャソンを助けてあげたいと思っていたんですよね。

それから、映画本編ではカットされたシーン、
倉庫シーンの後にジャソンがチョンチョンの後を追って、
「自分はいいのか?」と聞くシーンがあります。
DVDの特典の中にある削除シーンの中のひとつです。

実はこのシーンの後に、
チョンチョンがジャソンの頬を叩いて「お前、しっかりしろ」というシーンがあったそうです。
ヤクザがこんなことで動揺してどうする、という
その前の台詞どおりの意味と、
もうひとつ、「そんなに動揺してたら部下たちにもお前が警察だとばれるぞ」
だからしっかりしろ、という意味も込められていた、と😢
こちらも一連でカットされてしまったようですね。

このシーンもああ~と思いましたが
やはり一連シーンがなくなったことで、
チョンチョンがジャソンの正体を知っているのか知らないのかが
分からないまま進んでいくことになり、
映画としてはそっちの方がよかったなあとは思いました。

次回、4回目はラストになります。
もちろん最高の名シーン、エレベーターシーンとエピローグシーンです。

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