【韓国映画】新作映画「人質(인질)」撮影ビハインドまとめ/ファン・ジョンミン

新作映画「人質」の撮影ビハインドエピソードをご紹介します。

ビハインドエピソードなどは、
ファン・ジョンミンさんがプロモーションでいろいろ話されていて、
最初はプロモーション動画などでご紹介しようとも思いましたが、
かなり重なる部分があるので、代表的なものをここにまとめてみました。

ちなみに、あらすじなどまとめた記事はこちら

リアリティの追及

いつも映画のVIP試写会の後の打ち上げにはマネジャーも参加させます。
「今日は遊んでこい」と言って、自分は運転代行を呼んだりして帰るんです。
映画では、打ち上げの後の遅い時間にタクシーに乗って、家に帰る途中で拉致されます。
最初はそういう設定ではなかったんですが、
私がいつもそうやって一人で帰るので、そのアイデアを監督に話したんです。

持っているエコバックや靴など小道具も実際自分で使っているものを準備して使用しました。

この映画の肝は、
映画に出てくるファン・ジョンミンが実物のファン・ジョンミンであるかのような
リアリティを出すことなので、
そのため、特に拉致されるまでの序盤部分では、
素のファン・ジョンミンをできるだけ出すようにしていたようです。

なので、新作映画のVIP試写会もパク・ギョンリムさんが司会をしていたり、
(新作映画がパク・ソンウンさんと共演したノワール映画だったり(もちろん架空の映画ですが💦))
その後にタクシーで帰る時、持っている小道具も普段使っているものを用意したり、
(あのエコバックはファンはおなじみのものですね😊)
マネジャーとの会話もなるべく普段らしさを出し、
観客が実際に知っているファン・ジョンミンを見ているかのように感じられるよう
いろいろ工夫をされたみたいです。

家族が旅行に行っているという設定も、
誘拐されたのに家族が出てこないとおかしいんですが、
ファン・ジョンミンさんの家族(特に奥様)はみながよく知っているので、
他の俳優が演じればリアリティがなくなると考え、
そのような設定にしたようです。
(私も見ていて、自宅の家族写真が映って、はっとした記憶があります💦)

自分自身を演じることの難しさ

自分を演じるので簡単かと思ったが、実際はとても難しかったです。

一番難しかったことは「私は実際拉致されたことがない」ということです。
もし私が拉致されたらどうするか?
私が本当に拉致されたら気絶したりするかもしれないし、だらだらと涙を流すかもしれない。
拉致されたら、という設定で演技をしなければならないんです。
しかも、最終的には台本の枠の中で動かなければならないので、
本当のファン・ジョンミンと役とのギャップをどのように埋めるかがとても難しかったです。

「実際に拉致されたことがないから難しかった」という言葉を
最初に聞いた時、ちょっと意味が分からない部分がありました。
俳優というのは、自分が経験したことがない役や場面も演じるわけで
経験したことがないので難しい、というのはどういう意味だろうか?と思ったんです。

しかし、今回の場合は
役のファン・ジョンミンと実際のファン・ジョンミンは違う人間であるにも関わらず、
見ている人に同じ人物であると思わせることが重要なので、
実際のファン・ジョンミンは、誘拐されたらどんな行動を取るのか、
というのがとても重要だったのだと思います。

通常の役であれば、台本から役を分析し、
この人物ならこう行動するだろうと、考えればいいのだと思いますが、
(ファン・ジョンミンさんの分析力は折り紙付きですし)
これが自分だったらどうするか、というのは難しいですよね。

ましてや、命の危険にさらされた状態で、どういう行動を取るか、
というのは自分自身にも分からない部分があると思います。
勇敢に、冷静に行動しなければと思っていても、
実際そうなったらプライドもなく命乞いしているかもしれない。
一緒に拉致されている女の子もいるわけで、
か弱い女子をちゃんとかばえるか、とか…

その上、映画の行動自体、ある程度台本上決まってますから、
観客に、実際のファン・ジョンミンはこんな行動取るのかな?と思われたら
おしまいなわけです。
そう思われないような演技が求められるということだと思います。

もちろん、実際、本当のファン・ジョンミンさんがどんな人か分かりませんので、
何とも言えない部分はありますが、
いちファンの目から見た限りでは、
違和感を感じなかったので、
やはりジョンミンさんはすごいなあ~と改めて思いました。

ちなみに、制作報告会でもこのようなことを言ってましたね。

「俳優ファン・ジョンミンと人間ファン・ジョンミンが
共存する必要があり簡単ではなかった。
ファン・ジョンミンという自分自身を見せるのが簡単なことではなかった。
俳優ファン・ジョンミンが拉致された後は、人間ファン・ジョンミンになる。
明らかに人間ファン・ジョンミンの薄っぺらて卑屈な姿があると思う。
その間のバランスについてとても悩んだ」

ファン・ジョンミン以外の出演者

よりリアリティを出すために他の俳優はすべて、
映画では見慣れていない俳優が演じています。
そうすることでよりドキュメンタリーのような感じが出るようにしたんです。
その人たちは1000人にも上るオーディションで選ばれた人たちで、
演劇などに出演されていて、実際とても演技が上手でした。

1か月練習室をかりて、動線を確かめたり、演劇のけいこのようなことをしました。
人質犯を演じる若い人たちが、演技であっても自分を殴ったりするのは気まずいと思うので、
遠慮なく殴ったりできるよう、けいこを共にして仲を深めたんです。
とても楽しい経験でした。

文明特急でジェジェさんが、
確かに誘拐犯をユ・ヘジンさんが演じていたら、
一気にリアリティがなくなりますね、と言ってましたね。
本当にその通りだと思います😊

そのため、ファン・ジョンミンさん以外の役は
観客になじみのない俳優を選んだようです。
オーディションで選ばれた俳優さんたちではありますが、
演劇などで活躍されている人もいて、
演技がとても上手な方々であると言っていました。

実際に公開直前まで、
キャスト名も伏せられていて、
このため、ジョンミンさんは今回、
すべてのプロモーションをおひとりでやっていました😢

ちなみに、一緒に人質になっている女性を演じているのは、
イ・ユミさんで、
この後「イカゲーム」の出演で一気に有名になりました。

唯一、顔の知られた俳優としては、
パク・ソンウンさんが出演されていますが、
役柄も共演者、俳優仲間という役どころなどで
逆にリアリティの出る出演になっています。

実際に縛られての撮影

縛られる場面では、後ろ手で本当に強く縛ってもらいました。
ゆるく縛っていたら、観客たちに分かるじゃないですか。
それは私が望みませんでした。
だから、本当に拉致されているように血が通わないぐらいきつく縛られていたので、
とても痛かったし、痣がたくさんできました。

後ろ手で椅子に縛られて少し動こうとするシーンで、
そのまま重心を失い、縛られたまま後ろに倒れてしまったんです。
地面に頭をバンと打ち付けて、肘が椅子と地面の間に挟まって本当に痛かったです。
痛くて大声で叫んだんですが、皆は演技だと思ってカットがかかりませんでした。
「本気で痛いんだ!」と言ったら、ようやくカットがかかり、
スタッフが慌てて集まってきました。

実際に縛られての撮影はかなり大変だったみたいですね。
撮影も縛らた状態で撮って、外してモニター見て、
みたいなこともしていたらしくとても時間もかかったようです。

映画の中でも次々と悲惨な目にあっていくジョンミンさんですが、
撮影でもリアリティ出して撮ってたのかな~と思うと
本当にご苦労様でした、と言いたくなります。

プロモーションでは、
顔だけみたらジョンミンさんが人質犯だよね、とか
いつも殴る役ばかりだから、殴られる人の苦労が分かったんじゃないですか、とか
言われてたのが面白かったですね😊

山での逃走シーン

山で人質犯から逃げようとして走るシーンがあるんですが、
私が本気で逃げようとして走ると、追いかける人よりスピードが速くなって、
アングルから出てしまいました。
それで、何度も撮り直しになりました。
でも、命からがら逃げているので全速力で走らなければ、必死さがでないじゃないですか。
追いかける人は何度も走らされて、とても苦労したと思います。
撮影中に吐いてしまったほどでした。

毎日10キロ(でしたっけ?)は走っていらっしゃるジョンミンさん。
前にアシュラチームで「無限に挑戦」のゲームに出た時も、
ユ・ジェソクさんから一番体力があると言われてたいだけありますね。
でも、こういう撮影にも一切手を抜かないジョンミンさんらしいエピソードでした。

また、山の中での撮影ではとにかく蚊にさされてすごかったようです。
ジョンミンさんだけさされて、周りの人はさされないので、
ジョンミンさんは皆から「蚊取り線香」と呼ばれていたそうです。

そのうち、ジョンミンさんが大量の蚊取り線香をたくようになって、
蚊取り線香の匂いが全身にしみこんで、
家に帰っても取れなかったほどだそうで。
なんか、一人刺される人っているんですね💦

ファン・ジョンミンを選んだ理由

おまけは、制作報告会での監督のコメントです。
監督が台本を書いた時、ジョンミンさんを選んだ理由になります。

拉致という極限の状況で、
死ぬ直前の恐怖、悔しさ、不安、時に卑屈といった様々な感情が出てくるが、
そんな感情を限定的な時間と空間で、
スペクトルに表現できる俳優は誰かと思ったら、
1秒も悩まずファン・ジョンミンさんだと思った。

ファン・ジョンミンさんには、
「トロワ、トロワ~」や「金がなければ自尊心がないのか?」
といった誰もが知る流行語がたくさんあるので、
映画で使えばリアリティーが出ると思った。

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